凡人サラリーマンの幸福論

30代の凡人サラリーマンが幸福について考える

軸のある恋愛

友人の恋愛観にはっとさせられました。

 

彼は今、結婚して子供も授かり、家を建てています。

 

20代の頃は、彼と住む場所も近かったので、休日にたまに二人で食事に行ったり、買い物をしていました。

 

当時は互いに恋人がいなかったので、よく可愛い恋人が欲しいという話をしていました。

 

ある日、彼から電話があり、嬉しそうに言うんです。

 

マッチングアプリという良いものがある。

可愛い女の子がいれば、「いいね」(相手に自分が興味をもったことを示すアクション)を送るだけだ。

自分から送れる「いいね」の数は限られているが、課金すれば、また「いいね」を送れるんだ。

合コンに行くよりも、よほど効率的だよ。

 

当時は、今ほどマッチングアプリの認知度が高くなかったので、僕も本当に出会えるのか半信半疑でした。

 

それからは、いつになく頻繁に電話をくれました。

 

今日はどんな女の子とマッチングした。

ペットが好きな子で、顔は女優の誰々に似ている。

 

最初は、とにかく嬉しそうに恋活に励んでいました。

 

電話越しでも、彼の喜ぶ顔が手に取るように分かり、僕もやってみようかなと前向きな気持ちになりつつありました。

 

彼の恋活が始まってしばらくすると、嬉しい報告なかりではなくなりました。

 

女の子と会ったけど、2回目の誘いに返事がない。

食事の会計をして外に出ると、女の子がいなかった。

 

たまに感情的になることもあり、どうやって声をかけたらいいか分からないときもありました。

 

マッチングアプリというのは、何枚かの顔写真やプロフィールで相手を判断して、互いに気に入ればチャットを重ねて、実際に会うというのが一般的な流れです。

 

アプリはネット上のサービスなので、手軽に始められることもあり、会員数は多いですが、人気会員に「いいね」が集中しやすい傾向があります。

 

もし仮にマッチングしたとしても、マッチングしてから初めてチャットを開始できる仕組みなので、チャットが盛り上がらなければ、デートに誘うところにすら漕ぎつけられない場合があります。

 

このため、いかに多くの会員に「いいね」を送ってマッチングし、同時並行で複数人とやりとりしつつ、実際に会って仲を深められるか。

この行動力が肝になるわけです。

 

当然ですが、ある程度魅力的な会員でなければ、複数人とマッチングすることが叶いません。

 

彼の場合、何人かとマッチングをするだけでも魅力的な証なのですが、実際に会ってからその先に進むという第二のハードルに悪戦苦闘していたんです。

 

彼から嬉しい知らせが届いたのは、彼がアプリを始めて1年以上経った頃だったと思います。

 

2回目の約束を取り付けた後、2回目のデートで即座に告白をし、受け容れてもらえたそうです。

 

それから結婚まではとんとん拍子でした。

 

僕も彼の影響でマッチングアプリを始めていたのですが、なかなかうまくいかなかったときに、恋人ができた彼が言ったんです。

 

ちゃんと課金して「いいね」を送っているか。

もしかして、お金を渋っていないか。

お金を払って「いいね」を送るだけで、自分の気に入った女の子を恋人にできるチャンスが手に入る。

今の恋人に出会うまでに数十万円を課金したが、高いと思ったことはない。

自分はこれまでの人生で、何人かとデートして食事もした。

全てうまくいかなかったが、彼女だけが僕を受け容れてくれた。

だから、彼女との交際に迷いはない。

君は、いつまでも若くない。

もし君に何度かデートに来てくれる人がいるのなら、その人を大切にしたほうがいい。

 

彼には、恋活において譲れない軸があったそうです。

 

〇顔が可愛いこと

〇自分を受け容れてくれること

 

実にシンプルで、筋が通っていました。

 

僕は、今でも何かに悩んだとき、彼の言葉を思い返すことがあります。

 

自分は今、何をしたいのか。

そのために、今やるべきことは何か。

そして、今やらなくてもいいことは何か。

 

軸を定めたら、それを貫くために余計なものは捨てる。

 

恋愛を通じて、人生の核心に触れたような気がします。

 

そういえば最近、家でリフレッシュして心地よく過ごすために、乾燥機付き洗濯機を買いました。

 

洗濯物を干したり、取り込んだり。

好きでもないことはやりたくないので。

 

店員から温水洗浄できる高機能モデルを勧められましたが、断りました。

 

洗濯して乾燥できれば十分なので。